牛島総合法律事務所に依頼したきっかけ

 私は、美容関関連企業に20年以上勤務していました。
 美容師として現場に立つだけでなく、役員・幹部として会社の成長にも関わり、責任ある立場で働いてきました。
 在職中、会社は将来の成長や上場を目指すという方針を掲げており、私自身もその方針を信じて株式を保有していました。私が保有していた株式は、会社全体の約8%でした。
 長年会社の成長を信じ、現場でも経営面でも責任を負ってきた以上、退職時にも、誠実な話し合いによって常識的な解決ができるものと思っていました。
 しかし、実際にはそうではありませんでした。
 退職後に株式の買取りを求めたところ、会社側から提示・主張された価格は、最終的に裁判所が認めた価格の約3分の1でした。この差は総額で約1億数千万円にもなります。
 もし会社側の主張がそのまま通っていれば、私は本来受け取るべき価値を大きく失っていた可能性がありました。
 この差を考えると、会社側の提示が単なる見解の違いという範囲にとどまるものだったのか、私には今でも強い疑問が残っています。
 私にとって苦しかったのは、金額そのものだけではありません。
 長年会社のために働き、役員として責任を負い、会社の成長を信じてきたにもかかわらず、退職した途端に、私のこれまでの貢献や信頼関係がほとんど尊重されないように感じたことです。
 在職中は将来性を語り、株式を持つことの意味を共有していたはずなのに、退職後には、まるで会社にとって都合の悪い存在であるかのように扱われているように感じました。
 会社側は、私が納得できる十分な説明や資料を示すことなく、低い価格に固執しているように見えました。話し合いによって誠実に解決しようという姿勢よりも、退職した少数株主に対して、できる限り低い金額で株式を手放させようとしているように感じました。
 また、株価算定の前提となる事業計画についても、大きな違和感がありました。
 私から見ると、もともと会社が作成していた事業計画ではなく、後から株価を低く見せる方向の資料が持ち出されているように感じたからです。
 非上場会社では、会社側が資料や情報を持っています。少数株主は、その情報に十分アクセスできない立場です。
 そのような状況で、会社側が自分たちに有利な資料や前提だけをもとに株価を主張すれば、少数株主は著しく不利な立場に追い込まれてしまいます。
 株式を持っているにもかかわらず、市場で自由に売ることはできない。会社からは納得できる価格も説明も示されない。こちらが疑問を持っても、十分に向き合ってもらえない。その一方で、時間だけが過ぎていく。
 この状況は、精神的にも非常に大きな負担でした。
 仕事や生活をしながらも、この問題が常に頭から離れませんでした。
 「自分が信じてきた会社とは何だったのか」「長年の貢献は何だったのか」「このまま泣き寝入りするしかないのか」
 何度もそう考えました。
 そのような中で、私はインターネットで偶然、牛島総合法律事務所を見つけました。
 当時の私は、非上場会社の株式問題についてどこに相談すればよいのかも分からず、必死に情報を探していました。その中で、牛島総合法律事務所のホームページに掲載されていた事例や解説を拝見し、非上場株式の売却代金、株価算定、少数株主問題について、非常に高い専門性と実績を持つ事務所だと感じました。

 

事務所の対応

 実際に初回の打ち合わせをした段階で、その印象は確信に変わりました。
 私を担当してくださった藤井先生、関口先生は、こちらの話を丁寧に聞いてくださるだけでなく、私が感情的に抱えていた違和感や不安を、法律面・株価算定面から冷静に整理してくださいました。
 それまで私は、「会社側の提示額はおかしい」と強く感じていたものの、それをどのように法的に主張すればよいのかまでは分かりませんでした。
 藤井先生、関口先生に整理していただく中で、自分の違和感が単なる感情ではなく、法的にも十分に争う意味のある問題なのだと理解できました。
 裁判では、会社側は低い株価を前提とした主張を続けました。
 しかし、藤井先生、関口先生には、会社側の主張の問題点、事業計画の位置づけ、株価算定の前提、DCF法による評価の妥当性などを、一つひとつ丁寧に整理していただきました。
 私一人では、会社側の主張のどこに問題があるのかを感覚的に説明することはできても、それを裁判所に対して法的・専門的に伝えることは到底できなかったと思います。

結果

 最終的に、地方裁判所では、会社側の低い評価額ではなくこちらの主張に沿う形で株式価値が認められました。
 その後、会社側は高等裁判所に不服を申し立てましたが、高等裁判所でも会社側の主張は認められませんでした。
 さらにその後の手続きも含め、最終的に会社側の主張は退けられ、私の保有株式について適正な価格に基づく支払いを受けることができました。
 退職から実際の支払いまで、約3年数ヶ月かかりました。
 この期間は、私にとって本当に長く、精神的にも非常に苦しい時間でした。
 裁判には時間も費用もかかります。精神的な負担も大きく、誰にでも簡単に勧められるものではありません。
 それでも最後まで諦めなかったことで、非上場会社の少数株主であっても、会社側の一方的な主張に泣き寝入りする必要はないのだと実感しました。

 

少数株主の皆様へ

 今回の件を通じて、非上場会社におけるガバナンスの重要性、そして少数株主保護の必要性を強く感じました。
 会社の中で長年働き、会社を信じて株式を保有してきた人が、退職後に不当に低い価格で株式を手放さざるを得ないような状況は、本来あってはならないと思います。
 会社側の提示額や対応に違和感がある場合、その違和感を自分だけで抱え込む必要はありません。専門家に相談し、法的に適正な株式価値を求める道があります。
 私自身、牛島総合法律事務所に依頼していなければ、会社側の主張の問題点をここまで正確に整理し、裁判所に対して説得的に主張することはできなかったと思います。
 特に藤井先生、関口先生には、長期間にわたり、私の不安や疑問にも丁寧に向き合っていただきました。
 感情的には非常に苦しい場面も多くありましたが、先生方が冷静に状況を整理し、今後の見通しや主張の意味を説明してくださったことで、最後まで諦めずに進むことができました。
 この結果は、私一人では決して得られなかったものだと思っています。
 この体験が、同じように非上場会社の株式問題で悩んでいる方、会社側から提示された金額に違和感を持っている方、少数株主として不安を抱えている方にとって、少しでも勇気や参考になれば幸いです。
 非上場会社の株式問題で悩んでいる方には、決して一人で抱え込まず、早い段階で専門家に相談することをおすすめしたいです。